ロボット×電気

身近な未来とブリッジ ロボット×電気
移動そのものを楽しむ、パーソナルなロボット。
コンテンツインデックス
チャプター1 モビリティロボットとは?→今までの概念をガラッと変える乗り物
チャプター2 移動のしくみは?→電気動力だからこそ可能な技術
チャプター3 人や社会にどんな変化が生まれるの?→気持ちにゆとりが生まれ、コミュニケーションも豊かに
マンガ1コマ目 「遠くまで来たな~」「20kmは登ったわ」 マンガ2コマ目 「でも全然疲れないっ」「まだまだ行ける!」 マンガ3コマ目 だってパーソナルモビリティに乗ってるも~ん
チャプター1 モビリティロボットとは?今までの概念をガラッと変える乗り物
 近未来のパーソナルな移動手段として期待される「モビリティロボット(搭乗型移動ロボット)」。その実証実験が、つくば市内でスタート(2011年春以降)する見通しとなり、いよいよ現実味を帯びてきました。そこで、モビリティロボットの第一人者といわれる『セグウェイ』の特徴などについて、セグウェイジャパン株式会社のマーケティング部長である秋元大さんにお話を伺いました。
「セグウェイの魅力は、歩いている感覚の延長で乗れること。例えるならパソコンのマウスみたいなもの。いちいちマウスの手元を確認しながら操作する人っていないですよね。それと同じです。身体感覚に近い乗り物という意味では、乗馬に近いともいえます」。
2009年「開国博Y150」
 いきなり「マウス」や「乗馬」というキーワードが飛び出し、ちょっぴり面食らっていると「この感覚はご自身で体感していただくのが一番。まずは乗ってみませんか」とにっこり。その笑顔に引き寄せられ、セグウェイに両足を乗せてみると、魔法の絨毯に乗っているような不思議な浮遊感が……。身体を少し前へ傾けると、すーっと前に進み、姿勢をまっすぐに戻せばストップ。今度は身体を右へねじると、すーっと右へ回転。アクセルもブレーキもないのに、微妙な身体の動きや傾きを察知して一心同体で動いてくれるのです。それは今まで体験したことのない感覚で、乗り物に対する概念をガラッと変えた瞬間でもありました。
「通常、私たちは3kmも歩けば疲れを感じます。でもセグウェイなら、歩いている感覚で移動しているのに、まったく疲れないし、ダッシュしても息切れもしない。ちょっと超人になった気分が味わえますよ(笑)」と秋元さん。
左:パシフィコ横浜での警備・巡回 右:中部国際空港内での警備・巡回  セグウェイはすでに世界で約7万台販売され、パリ観光などツアー客の移動ツールとして人気を集めているとか。国内では警備・巡回、ガイドツアー、イベントなどで導入され、現場からは「機動力が上がった」「お客さまの満足度が上がった」など多くの反響を呼んでいます。
チャプター2 移動のしくみは?電気動力だからこそ可能な技術
 セグウェイが身体感覚に近い乗り物として操作できるヒミツは、「ダイナミックスタビリゼーション」という独自システムにあります。人間のバランス感覚を司る内耳器官に似た機構により、乗っている人の傾きを計算し、車体をつねに垂直に保つのだとか。2つのセンサーと5つのジャイロ(角度検出器)からの情報を1秒間に計算処理する回数は何と100回!この高度な技術によって、乗っている人は「行きたい」と思った方向へ移動したり曲がることができるのです。
「すーっとしたスムーズな動きは、電気動力だからこそ可能となった技術です。発電機もいらなければギアもいらない。まさに電気が実現してくれたすばらしいマジックだと僕は思いますね」と秋元さん。
倒立振子の原理を応用したしくみ
1回の充電で約40km走行可能
一般電源から充電が可能  最高時速は約20km。少ないと感じるかもしれませんが、「立って走行するセグウェイは、時速20kmも出せば相当スピードが出ている感じがして怖いくらいですよ」。
 フル充電(23.42円)※で走行できる距離は約40km。足元に設置されている差し込み口に、一般家庭で使う電源ケーブルをつなぐだけで手軽に充電できるのも魅力。また、キーを兼ねたコントローラは取り外し可能で、遠隔操作でロックできるなど、さまざまな工夫がされています。
※中部電力の従量電灯B電力量料金(22.52円/kWh)で算出。標準的な条件下でセグウェイPTのリチウムイオン・バッテリを完全充電した場合、電力消費は1.04kWh。(米国セグウェイ社による内部試験より)
チャプター3 人や社会にどんな変化が生まれるの?気持ちにゆとりが生まれ、コミュニケーションも豊かに
 身体感覚で乗りこなせるセグウェイは、クルマやバイクと違って、運転操作に特別な意識を払う必要がありません。これによって、不思議な現象が起きるのだと秋元さんは語ります。
「気持ちにゆとりが生まれて、周りに気を配ったり、互いに思いやるようになるんですよ。すれ違う時は『どうぞ』と道を譲りたくなるし、ごく自然にコミュニケーションが生まれたりもします。セグウェイは、点から点へ移動する手段というより、移動そのものを楽しむツールです。例えばパリの観光でセグウェイに乗った人は、セグウェイのファンになるのはもちろんですが『パリがますます好きになった』と言われます。これこそセグウェイの本質を語っていると私は思います」。
 電気動力によって実現される「走行時の排ガスゼロ」という環境へのやさしさも大きな魅力。残念ながら日本の法律はまだモビリティロボットの公道での走行が認められていませんが、欧米が法律を変えて積極的に受け入れつつあるように、日本の今後にぜひ期待したいところです。
「今までのクルマ重視社会から、それぞれのシーンや目的に合った移動手段を選べる街づくりを考えることも大切です。いつかモビリティロボットを互いにシェアできるような、人と環境にやさしい街になればいいと思います」。
セグウェイに乗る秋元  大さん
お話を伺った  秋元  大さん お話を伺った  秋元  大さん
お話を伺った 秋元 大さん
セグウェイジャパン株式会社
取締役 マーケティング部 部長
http://www.segway-japan.net
取材こぼれ話
写真は、全米アメリカの警察官が実際にパトロール用に使用しているセグウェイ。カッコいいですね! この導入によって1日当たりのパトロール回数はグンと増え、市民とのコミュニケーションも深まり、軽犯罪の発生率や警官の離職率が減ったとか。セグウェイに乗って颯爽と巡回するポリスマンは「街のヒーロー」なんですね! アメリカの警察「パトロール用セグウェイ」

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